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扇芝智也 / 遥か
¥1,500
【収録曲】 1. のあのあ 2. 徒然 3. 本心 4. 街鳥 5. 落葉 【ライブ映像】 落葉→https://youtu.be/wb_yNruZag0?si=j9pAwPUZy78Xg5xA 【発売】 2024年5月 大阪を拠点に活動するアーティスト、扇芝智也の音源付き歌詞集! 3曲目の歌詞の中にある「魂が先に」という詩が、僕はこの音源の核になる言葉なのかな、と思いました。進むことと、立ち止まるゆとりを持つこと、その歩み自体を美しいと思って、じゃあ自分はどうなんだろうなと考えながらも前に進む。葛藤という言葉ほどリアルではなく、どこかぼやけている思考がそのまま音楽に落とし込まれたような音源付きの歌詞集。 ちょっと前に扇芝は僕も住んでいる「千鳥橋」という町に引っ越してきていて、この歌詞集にはその千鳥橋の写真もたくさん載っています。 1曲目「のあのあ」真っ青な空と、その空を”のあのあ”と表現したあの子のおかげで、ほんの一瞬だけ軽くなった気分を描いたような曲。静かに響くギターのリフが、静かに救われた心と青い空とにリンクしていて心地がいいです。ふと空を見上げたくなるような曲。 4曲目「街鳥」この音源の中では唯一アップテンポな曲。素早く飛んでいく鳥を、無意識に流れていったり忘れたりしてしまっていることの無情さのメタファーとして表現したような曲。悔いる時間よりも次を見る時間を大切にしていこうぜ、みたいに僕は感じました。丁寧に熱がこもった曲、かっこいいです。 それぞれの曲に捕捉みたいな感じで手書きで言葉が書かれているこの歌詞集。アーティストとしての扇芝と、公園でぼーっとしている扇芝、その両方を目の当たりにできる作品です。
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扇芝智也 / 独白
¥1,200
【収録曲】 1. 鏡 2. あの頃 3. 青い春 4. 赤道直下、雨の町 5. 坂の向こう 6. 屋根の上の子供たち 7. パラシュート 8. 再生 【MV】 赤道直下、雨の町→https://youtu.be/jVCb2BRO3LI 【発売】 2023年7月 関西を拠点に活動する弾き語りアーティスト、扇芝智也の3rdアルバム。DLコード付きの歌詞集。 それぞれの曲の歌詞、彼の地元の写真、そしてそっと手書きで添えられた曲に関するエピソードやら思いやら。音楽を聴きながら本を読むという形で楽しむように作られた作品で、そこには真新しさというよりも、至ってしっくりくる扇芝智也という人間を間近で見る感覚。 文章や写真で補足している、と聞くと「説明しすぎでは?」と思う人がいるかもしれないですが、全くそんなことはなく、むしろ真逆。"音楽だけ"よりも少しだけ入り込みやすくなって、しかし言葉の解釈は委ねられたまま。ちょっと入り込んじゃった分より気になって作品に耳と気持ちを傾けられます。 扇芝智也、もとい、しばさんとはよく一緒にいる友人なので、この作品を出すにあたってたくさん喋っていました。しばさんはこの作品を作った後に「過去にようやく整理をつけられた」と言っていて、その過去のことは僕は知ってる話だからそういう風にこの作品を見てしまったけれど、そういう前情報なしに楽しんでほしいとも思います。 多分何かしらのしばさんの個人的な思いや感情がじわっと入ってくると思います。ぜひ体感してほしい一作。
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扇芝智也 / 凸
¥2,000
【収録曲】 1. ワンダーランド 2. シャワー 3. 春 4. 恋と発明 5. プレゼント 6. 未知 7. 世界の花 8. いのちの回転 【MV】 プレゼント→https://youtu.be/mCzcS9kQlVk 【発売】 2021年11月 大阪を中心に活動する弾き語りアーティスト、扇芝智也の8曲入りアルバム!! 凹と凸の2枚同時リリース、「どちらかと言えば明るい方」と本人が語る今音源『凸』。明るいというか、どちらかといえば自分の中の「オラオラ!」みたいな攻め気を乗せた音源がこっちという感じ。2曲目「シャワー」"君"に会うまでのワクワクふわふわしている感情を細かく描写した曲。少しロマンチックが行き過ぎていて、だけどそんな自分を甘んじて受け入れてる、ちょっとした恥ずかしさ混じりなのがいい詩です。ギターが作り出すセピア色の空気感に浸れる曲。5曲目「プレゼント」僕が扇芝智也の曲の中で1番好きな曲。単純にコード・拍子・展開がぶちあがります。酔って気が大きくなって、尖った感情が頭の中だけで大爆発しながら踊り狂う時、僕はよくあるんですが、その時の感情や景色が思いっきり詰め込まれていて、ほんとにすごすぎるな〜と思う曲です。7曲目「世界の花」力強くも重厚にかき鳴らされるギター、一つ一つの言葉をリスナーの頭の中だけでリフレインさせるような空間の多い詩の配列、壮大に羽ばたいて行くような伸びやかさが気持ちのいい曲。しばさんは僕の上司でほぼ毎日一緒にいてめちゃくちゃ褒めるのはちょっと癪なのですが、残念ながらほんとにいい音源ですね…。
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扇芝智也 / 凹
¥2,000
【収録曲】 1. いつかの雨 2. 空白 3. 大人になれたら 4. 星 5. キャタピラー 6. Laundry 7. 都会の唄 8. さんかく 【MV】 さんかく→https://youtu.be/VH_wGEG2GiA 【発売】 2021年11月 大阪を中心に活動する弾き語りアーティスト、扇芝智也の8曲入りアルバム!! 鬱屈を柔らかく美しく、優しい音楽へと昇華した音源。作詞家の観ている景色の中へすっと入っていける高い表現力、すごく心地のいい音源です。1曲目「いつかの雨」森っぽいギターと雨っぽい詩とで幻想的な世界を描写する曲。実際の山の中というより、いつかに自分が観た景色を頭の中で思い描いた自然の中に閉じ込めて映し出している感じ、ロマンチックが溢れ出ています。エンドロールっぽいこの曲から始まるのすごく夢夢しくていいです。4曲目「星」"君"と"星"をリンクさせ、その美しさと見えているのに遠くて届かないことを憂う曲。星を眺めながらぼんやりとしている瞬間を音で繊細に表現しているからこそ、突然飛んでくる"国道"という生活感あるワードにドキッとさせられます、急に現実に引き戻される感じ。美しい夢の中とすすれた現実との遠さ、星をメタファーに距離や違和感を1曲で表現した素晴らしい曲です。MVにもなっている8曲目「さんかく」昔、僕が扇芝さんに対して「しばさんの曲って自分の思考の早い段階で自己完結しすぎてて深みも少なくて、曲のイメージが閉鎖的なのもあって入ってこない」って言ったことがありました。本当にひどいことを言ったなと思うし、なんならシバさんもちょっとひきづってるっぽかったのですが、この「さんかく」という曲は僕は特にそう思っていた曲で。ですが、ある時にこの曲をライブで観て「めちゃくちゃいい…」と思ったタイミングがありました。しばさんの心の変化や単純な技術の向上があったのかもしれないのと、僕が「扇芝智也は薄っぺらい」と思っていたのがそんなことなかったと思うようになったのと、多分両方あります。僕はこの曲を初めて聴いた時に、詩や色味から「一緒に消えよう」みたいな、心中に近い感じの曲なのかなと解釈したのですが、多分ほんとうは逆で「もっと楽しいところに一緒に行こう」みたいな、苦しまなくても大丈夫だよという優しい曲なのかなと思います。詩はかなり断片的で特に正しい解釈みたいなのはないと思うのですが、聴いて何かを感じて欲しいなと思います。マジですごくいい音源です、薄っぺらい人間には到底作れないです、本当にその節はすみませんでした。扇芝智也の頭の中に入って浸れる名盤です。